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薄・中・強力粉でパン作り
今回は私が学生の頃に行なった実験のお話をしたいと思います。
テーマは「小麦粉」です。
小麦粉はたんぱく質の含有量の多い順に強力粉、中力粉、薄力粉などに分類されています。
では、それぞれの粉を使ってパンを作ったらどうなるのでしょうか。
きちんと膨らむのでしょうか、味は変わるのでしょうか。
では、実験内容からお話していきます。


〇実験内容
*材料*
A:薄力粉250g+ぬるま湯140g+☆の材料
B:中力粉250g+ぬるま湯150g+☆の材料
C:強力粉250g+ぬるま湯160g+☆の材料

☆の材料…ドライイースト6g、砂糖20g、塩4g、バター10g


*作り方*
1. ボウルに小麦粉、ドライイースト、砂糖、塩をいれ、まんべんなく混ぜる。
中央にくぼみをつくりぬるま湯を注ぎ入れ、生地がひと固まりになってボウルから離れるまでこねる。
2. 調理台に出してよくこね、バターを加えてさらにこねる。
3. つやと弾力があり、なめらかになったら生地を丸めてボウルに入れる。
ラップでおおい、35℃で約35分発酵させる。
4. 生地をボウルから出し、軽くおさえてガス抜きをする。
5. 生地をスケッパーで10等分して丸める。
6. 生地を軽く押しつぶし、もう一度丸め直してオーブン皿に並べる。
7. 36℃で25~30分、約2倍になるまで発酵する。
8. オーブン(160℃)で12分焼く。


〇結果
出来上がりがこちらの写真です。
パン図①

左から強力粉、中力粉、薄力粉で作ったパンです。

見た目や食べた感想を下記の表にまとめました。
表①

〇パン作りには「でんぷん」と「たんぱく質」の働きが大切
パンの主原料は小麦粉です。
小麦粉の成分はでんぷん約70%、たんぱく質約6.5~13%、水分約15%、そのほか脂質やミネラルです。このうち、パン作りに大きな影響を与えるのが「でんぷん」と「たんぱく質」です。
パンを作る場合、小麦粉にイースト、油脂、砂糖、食塩などの材料と水を加えてこねると、たんぱく質から「グルテン」という物質ができます。グルテンはよくこねると薄い膜になり、小麦粉中のでんぷん粒や生地に取り込まれた気泡を包み込みながら網目で細い繊維状になります。
そして、生地中のイーストが働いて発酵が進むと、炭酸ガスとアルコールを発生します。炭酸ガスはたくさんの小さな気泡になって生地組織中に入り込み、全体を押し広げ、生地が膨らみます。アルコールは生地を伸びやすくし、風味や香りづけに役立ちます。
でんぷんは焼成時に力を発揮します。温度が約60℃以上になると生地中の水分を吸収し始め、温度がさらに高くなるとのりのように強く粘るようになります。
生地中の水分がある程度蒸発すると生地が固くなり、パンに仕上がります。

〇グルテンの出来具合がパンの仕上がりに影響
グルテンは小麦粉と水分を混ぜて、こねるなどの刺激を与えることで、たんぱく質内のグリアジンとグルテニンが結び付き、グルテンになります。
繊維が網目状に絡まったような構造のグルテンは粘りと弾力があり、グルテンの出来がパンの仕上がりに大きく影響します。
また、生地中のグルテンが強いほど、焼き上がりにしっかりとしたボリュームが出ます。
図①

普段何気なく“パンを作るには強力粉“と思っていましたが、このような小麦粉の働きがあるから、一番たんぱく質を多く含む強力粉で作ったパンが一番弾力があって味も小麦の風味を強く感じたのだと思いました。
そして、グルテンフリーのパンはどのように作られているのだろう、家で簡単に出来るのだろうか、と新たな疑問も出てきたので機会があれば作ってみようと思います。



樹クリニック
管理栄養士 浅野沙歩
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