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口の動きからみた食事
先日参加した研修で出された問題です。
これから旬を迎えるキュウリ。かむ回数が一番少ない切り方はどれだと思いますか?

2cmほどの厚切り
小口切り
千切り
みじん切り

正解は 「1. 厚切り」 です。
形の大きいものほどたくさん噛まなくてはならないと、私は思っていました。
実は1→2→3→4の順で噛む回数が増えていきます。

咀しゃくとは、ただ単に「歯を使って食べ物を噛み砕くこと」と捉えがちですが、それはごく一部の動作に過ぎないこと。
簡単ではありますが、口の動きを一段階ずつ区切ってみましょう。
皆さんも読みながら想像してみてください。


 食べ物を口に入れる前に口唇や前歯によって食べ物を適当な大きさに切りとり、
舌が食べ物を迎えるかのように前歯の付近まで突出します。

 ある程度の硬さをもち、咀しゃくが必要と判断した際、舌で受け取ったあと
すばやく咀しゃくする側の歯の上に舌で移動させ、舌とあごをうまく使って上下の歯列で食べ物を細かく砕きます。

 頬は上下の熾烈で砕かれた食べ物を口の中で保持するよう働きます。

 口の中で砕かれた食べ物はバラバラなため、そのまま飲み込むと誤嚥してしまいます。
そこで舌と頬をうまく使って唾液と混ぜ合わせ、ひとかたまりにします。

 食べ物がひとかたまりになってくると舌の奥の方へと移動させ、飲み込む準備をします。

このように実はとても巧妙で、いろいろな器官や機能を使って一連の動作が行われています。
冒頭のキュウリの問題で、みじん切りの方が噛む回数が多い理由は、口の中でばらけたキュウリを
ひとかたまりにするためだったことがわかると思います。

高齢になると食べづらくなる食材が増えてきます。



その原因は口腔機能の低下によるものがほとんどです。だからと言って食べないわけにはいきません。

しかし、そんな食材もひと工夫すれば格段に食べやすくなります。

【 加熱調理 】 かぶの漬物→かぶの含め煮 大根サラダ→大根の煮物

【 切り方 】 蛇腹切り・隠し包丁

【 適度な水分 】 ふかした芋→スイートポテト パン→フレンチトースト

【 油脂の活用 】 じゃが芋→ポテトサラダ

【 つなぎ 】 肉団子(卵) 白和え(豆腐)

【 くず粉、片栗粉などのトロミ 】 かきたま汁 あんかけ

口腔機能の低下は自覚しにくいものです。最近よくむせるなあ、口の中に食べ物が残るようになってきたなあ、同じようなものばかり食べるようになってきたなあ。そう感じたら、少し食べる時の口の動きを意識してみてください。
 
いつまでもおいしいものをおいしく食べたいですね。

いつきの里 管理栄養士
小川 めぐみ


参考文献:オーラルフレイルの診かた
ナースのための摂食・嚥下障害ガイドブック

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