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お腹の中の同居人(2016年3月号)
先日、姪っ子が1歳の誕生日を迎えました。
母乳ばかりの日々から、離乳食が始まり徐々に硬さのある物を食べ始めています。義姉曰く、便も水分の多い便からドロドロ状になり、形のある便に変わってきているとの事でした。

理想的な便は、黄色から黄色がかった褐色で、においがあっても臭くなく、柔らかいバナナ状が良いと言われています。逆に黒っぽい色で悪臭がある便は、腸内細菌のバランスが悪くなっている状態です。

水分
生後1年あたりで腸の発達はほとんど完了し、大人と同じような形のある便になってきます。通常私たちの便は、80%が水分、残り20%のうち1/3が食べカス、1/3が腸内細菌、1/3が剥がれた腸粘膜からできています。

腸内細菌は、大きく「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類に分けることができます。

善玉菌表

腸内の善玉菌の割合を増やす方法には、大きく分けて二通りあります。

まず一つめは、ヨーグルト・乳酸菌飲料・納豆・漬物など、ビフィズス菌や乳酸菌を含む食品を直接摂取する方法です。摂取方法としては善玉菌を継続して腸内に補充すると効果的であるため、毎日続けて摂取することが勧められます。また、乳酸菌やビフィズス菌は人によって合う、合わないがあるため、自分に合った乳酸菌を探すことが大切になります。自分に合った乳酸菌が摂れている場合は便秘解消免疫力アップなどの効果が非常に実感しやすく、合っていない場合は実感が得られないことが多いです。同じ食材を2週間程度食べ続けて、効果が得られているかどうか確かめてみてください。

二つめは、オリゴ糖や食物繊維を摂取する方法です。これらの成分は野菜類・果物類・豆類などに多く含まれています。消化・吸収されることなく大腸まで達し、善玉菌の栄養源となって増殖を促します。オリゴ糖は、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品にも多く含まれています。

例えば、乳酸菌を含むヨーグルトと、オリゴ糖を含むバナナを一緒に食べれば、元々自分の腸に住み着いている善玉菌を増やすことにも繋がるため、より効果的です。このように組み合わせを意識することで、普段の食事からでも腸内環境を健やかに整えることができます。

おなかの中の同居人である腸内細菌の環境をよく知り、仲良くなることが便の性状を良くするためには大切です。
便の性状を観察して、腸内環境を知りましょう。


                       管理栄養士/櫻本ルリ (さくらもとるり)
                           2016年3月号
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